アパートの売却を考えているけれど、どう進めればよいかわからない方へ。
売却の流れや注意点、相談先、コストなどをまとめて解説します。
この記事を読めば、アパート売却の基礎がしっかりわかるはずです!
アパート売却の前提知識
売却全体の流れ
物件の状態確認 → 査定依頼 → 媒介契約を結ぶ→販売活動 → 契約・引渡し
物件の状態の確認
売却前に物件の状態をチェックします。
修繕が必要か、リフォームで価値が上がるかを見極めるのが大切です。
査定依頼
不動産会社や仲介業者に物件の価格を査定してもらいます。
査定には無料で対応してくれる業者も多いので、いくつかの会社に見積もりを依頼するのが良いでしょう。
媒介契約を結ぶ
媒介契約は、不動産を売るときに不動産会社にサポートをお願いするための契約です。
この契約により、不動産会社が売却活動を代行し、買い手を見つける手助けをしてくれます。
媒介契約には以下の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。
媒介契約の種類
契約の種類 | 他社への依頼 | 自分で売却活動 | 報告頻度 | レインズ登録 |
一般媒介契約 | 複数の不動産会社に 依頼可能 | 自分で売却活動も可能 | 報告義務なし | 任意 |
専任媒介契約 | 他社には依頼できない | 自分で売却活動は可能 | 2週間に1回の 報告 | 契約後7日以内に登録 |
専属専任媒介契約 | 他社には依頼できない | 自分で売却活動は不可 | 1週間に1回の 報告 | 契約後5日以内に登録 |
解説
一般媒介契約
複数の不動産会社に依頼することで売却チャンスが増えるが、報告義務がないため進捗が分かりづらい。
また、レインズ登録も任意。
専任媒介契約
1社に専属で依頼しつつ、自分での売却活動も可能。
不動産会社は2週間に1回の進捗報告が必要で、レインズへの登録により買い手が見つかりやすくなる。
専属専任媒介契約
1社のみに依頼し、自分での売却活動はできませんが、不動産会社は1週間に1回の報告が必要で、レインズへの迅速な登録により高い集客力が期待できる。
このように、どの媒介契約が自分に合っているかは、どれだけのサポートや進捗確認が必要かによって決まります。
売却活動
不動産会社のサポートで、物件の広告を出したり、購入希望者との内覧の準備や物件の清掃なども含まれます。
契約と引渡し
購入希望者が現れたら売買契約を結び、引渡しまでの手続きを進めます。
契約には細かな確認が必要なので、信頼できる不動産会社のサポートを受けましょう。
売却にかかる主な費用
アパートを売却するにはいくつかの費用がかかります。
特に以下の項目に注意してください。
仲介手数料
不動産会社に支払う手数料で、売却価格の3%+6万円が目安となります。
登記費用
所有者移転登記を行う場合の費用です。
司法書士に依頼することが一般的です。
リフォーム・修繕費用
必要に応じて、内装や外装の修繕を行うと売却価格が上がる可能性がありますが、かかる費用とのバランスも考慮しましょう。
譲渡所得税
売却価格から取得費用や売却費用を引いた差額(譲渡所得)に対して課税されます。
物件の保有期間が5年未満か、5年以上かで税率が異なり、5年以上の方が税率が低くなります。
売却までの期間
売却が完了するまでにかかる期間は、様々な要因で異なりますが、通常は以下の期間を目安に考えておくと良いでしょう。
目安の期間
一般的に売却開始から引き渡しまでには3~6ヶ月かかることが多いです。
購入希望者が現れるまでの期間や、契約手続きの進み具合によっても変わります。
時期の影響
物件の売りやすい時期(春・秋)に出すと早めに売却できる可能性が高いです。
売却の計画
長期間売れ残ることもあるため、資金や物件の管理が可能な期間を計画しておくことが大切です。
売却の目的を明確にする
アパートを売却する理由をはっきりさせておくことで、適切な選択がしやすくなります。
売却の目的に応じて、最適な方法や準備が異なるため、具体的にしておきましょう。
資金化を急ぐ
売却価格を多少抑えてでも早く現金に変えたい場合は、即決の交渉ができる業者を探すのも一つの方法です。
資産整理をしたい
相続や資産整理としてアパートを手放したい場合、税金面での対策も視野に入れる必要があります。
老朽化によりリスク回避
物件の維持費がかさみ始めた、空室リスクが増えいる場合は、早めに売却することで維持コストの削減が可能です。
このような基礎知識を理解しておくことで、よりスムーズな売却準備ができるようになります。
この前提を押さえたうえで、具体的な売却方法や注意点を見ていきましょう。
売却時の注意点
アパート売却にはリスクもあります。
以下の点に気をつけましょう。
- 市場価値を調べる
- 物件の状態を確認
- 売却先を選ぶ
❶ 市場価値を調べる
アパート売却の際、売り時や市場の状況を見極めることは非常に重要です。
市場価格の動向を把握することで、適切なタイミングでの売却が可能になり、希望価格で売れるチャンスも増えます。
以下の要点を参考にしてください。
価格の変動
アパート市場は、物件が多く出回るシーズン(例:春の引越しシーズンや新年度など)や、経済状況、金利の変動によっても左右されます。
これらの要因が価格にどう影響しているかを、日々のニュースや不動産関連サイトでチェックすることが大切です。
周辺相場との比較
周辺エリアで売り出されている同じような築年数・広さの物件価格と比較することで、相場感を養いましょう。
エリアの需要が低い時期や空室リスクの高まりなどが懸念される場合、売却価格にも影響が出やすいため、慎重な分析が必要です。
売り時の見極め
物件価格は時期によっても変動し、売りにくい時期は価格が下がることが多いです。
例えば、経済が不安定な時期や、貸し手市場の強いシーズン(例:空室が目立つ冬場)は、希望通りの価格で売却するのが難しくなる場合があります。
状況によっては、無理に売らず、需要が高まるまで持ち続ける選択も視野に入れましょう。
❷ 物件の状態を確認
アパートの状態を事前に確認し、売却価格にどう影響するかを把握することも大切です。
築年数が古いアパートは特に注意が必要です。
修繕の検討
古い設備や外観の劣化がある場合、それをそのままにするか、売却前に修繕するかを検討する必要があります。
例えば、外壁のひび割れや、エアコン、給湯器の古さなどは購入者にマイナスの印象を与える可能性があるため、見栄えを改善することで売却価格が上がることもあります。
現状渡しの選択肢
「現状渡し」として売り出す方法もあります。
これは修繕費用をかけずに、現在の状態で売却する方法で、特に法人などの投資家が購入する場合には、現状のままでの取引を希望するケースも多いです。
ただし、現状渡しの場合は、購入者が物件のリスクを引き受ける代わりに、価格が低めに設定される傾向があります。
修繕費と売却価格のバランス
一部の修繕は、売却後の利益を増やすために有効です。
例えば、最低限の清掃や内装の手入れで印象を良くし、売却価格に影響を与えることも可能です。
しかし、大規模なリノベーションを行うと、売却前に大きなコストがかかるため、予算とのバランスを考えて判断しましょう。
❸ 売却先を選ぶ
売却先の選択も、売却価格に影響を与える重要なポイントです。
売却先としては、個人と法人の二つのタイプがあり、売却の条件や価格設定も異なります。
個人への売却
一般的に、個人に売却する場合は、アパートの住環境や魅力をアピールすることが大切です。
特に居住用として購入を希望する場合、利便性や生活環境が重視されるため、駅からのアクセスや周辺環境の良さを強調すると効果的です。
ただし、個人の場合、融資の条件が厳しくなることもあるため、契約が成立しやすいかどうかも見極める必要があります。
法人への売却
法人の不動産投資家や、アパート経営を目的とする企業は、収益性や投資効率を重視します。
そのため、立地や利回り(年間収益率)が重視され、利回りが高ければ高いほど法人からの需要が高まります。
法人への売却を考える場合は、収益性を明確に示し、リターンをアピールすることが大切です。
売却価格の調整
売却先のタイプによって、価格交渉や売却スピードに違いが出ることも多いため、売却価格を調整しつつ、どのタイプの購入者にアプローチするのが最適か検討すると良いでしょう。
以上のように、アパート売却にはいくつかのリスクがあるため、事前にしっかりと準備をしておくことが重要です。
売却の流れを理解し、物件の状態を確認、売却先を慎重に選ぶことで、リスクを減らし、満足のいく売却につなげていきましょう。
どこに相談したらいいのか?
不動産売却には信頼できる相談相手が不可欠です。
主な相談先を見てみましょう。
- 不動産会社
- 不動産仲介業者
- 税理士
❶ 不動産会社
不動産会社は、地域の物件市場に詳しく、エリア特有のニーズや相場を熟知しています。
そのため、売却を成功させるためには、信頼できる地域密着型の不動産会社を選ぶことが重要です。
地域に強い会社の選び方
不動産会社にも得意な地域や物件タイプがあります。
例えば、ある不動産会社は都心のマンション売却に強みがある一方で、別の会社は郊外の一戸建てやアパート売却が得意という場合があります。
そのため、売却を希望するアパートのある地域に強みを持つ不動産会社を選ぶと、よりスムーズな売却が期待できます。
売却活動のサポート内容
不動産会社は、物件の適切な売出し価格の決定や広告活動、現地案内の手配などを行い、売却活動を全面的にサポートします。
特に、ターゲットとなる買主に対して、どのように物件をアピールするかを熟知しているため、売却が早く進む可能性が高まります。
❷ 不動産仲介業者
不動産仲介業者(または不動産エージェント)は、売主と買主の間に立ち、仲介役として売買をサポートします。
仲介業者は、買主のニーズを把握し、適切な販売価格や売却方法をアドバイスしてくれるため、より効率的に物件を売却できることが期待できます。
仲介業者の役割
不動産仲介業者は、売主と買主の双方が納得できる条件を調整し、売却が成立するようサポートします。
仲介業者が間に入ることで、価格交渉がスムーズに進みやすく、適正な価格で売却しやすくなります。
販売価格の最適化
仲介業者は市場の相場や売却価格の変動を把握しており、最適な売却価格を設定するのに役立ちます。
特に、売却価格を市場の相場に合わせることで、早期に売却が成立する可能性が高まります。
さらに、買主との価格交渉も仲介業者が対応するため、交渉が苦手な場合でも安心です。
仲介手数料について
仲介業者を利用する場合には、成約時に仲介手数料が発生しますが、プロのサポートにより円滑な取引が進むことを考慮すると、支払う価値は大いにあります。
❸ 税理士
不動産の売却には、税金が関わるため、税理士のサポートを受けることで、売却後の負担や手続きを減らすことができます。
不動産売却に関する税金には譲渡所得税や相続税が含まれ、複雑な手続きが必要になることもあります。
譲渡所得税について
アパートの売却益が出た場合、譲渡所得税が課されます。
これは売却額と購入時の価格との差額に対して課税される税金であり、長期的な利益が得られるよう税理士のアドバイスを受けると良いでしょう。
譲渡所得税の計算は複雑で、控除や節税方法も様々なため、税理士の専門知識を活用することで、最適な税金対策が可能になります。
相続税対策
もし売却するアパートが相続したものであれば、相続税の問題も絡むことがあります。
相続税対策には専門的な知識が必要であり、税理士に相談することで、相続税の適切な支払い方法や節税対策を提案してもらえます。
費用面での相談
売却の際には税金や手数料などの諸費用が発生しますが、これらの費用を抑える方法や、資金計画のアドバイスも税理士から受けることができます。
売却後にどのくらいの手取り額が残るのかを把握することも重要です。
以上のように、不動産会社、仲介業者、税理士といった専門家に相談することで、リスクを抑えながらスムーズな売却が可能になります。
信頼できる相談相手を見つけ、プロのサポートを活用して満足のいく売却を実現させましょう。
高く売る方法を知りたい
アパートを少しでも高く売るには、ポイントを押さえた売却準備が必要です。
- リフォーム・リノベーション
- 売却時期を見極める
- 相場に見合った価格設定
❶ リフォーム・リノベーションを検討する
アパートを高く売るためには、リフォームやリノベーションで物件の魅力を向上させることが有効です。
これにより、買い手にとっての価値が高まり、価格を上げられる可能性があります。
リフォームの種類
例えば、水回りや壁紙の張替え、フローリングの補修といった小規模なリフォームは、比較的コストを抑えながらも見た目を良くするのに効果的です。
また、浴室やキッチンなどの設備を新しくすると、特に賃貸需要のある物件では高評価を得やすくなります。
リノベーションの効果
リノベーションを行うことで、物件の機能性やデザイン性を大きく向上させることができます。
例えば、間取りの変更や、モダンなインテリアデザインを取り入れることで、競争力のある物件として注目を集めやすくなります。
ただし、大規模なリノベーションは費用もかかるため、投資回収が見込める範囲で実施することがポイントです。
❷ 売却時期を見極める
不動産市場には、売りやすいタイミングや高値で売れやすい時期があります。
市場の動向や経済の動きに合わせて売却時期を判断することが、高く売るための鍵です。
需要が高まる時期を狙う
多くの人が引越しを検討する年度末(3月前後)や、春・秋の転勤シーズンは、物件の需要が増えやすい傾向にあります。
この時期には買い手も増えるため、売却が早く進むだけでなく、価格交渉も有利に進めやすくなります。
市場の相場動向を確認する
不動産市場は、金利や経済の影響を受けて変動します。
金利が低い時期や、景気が良い時期は買い手が増えるため、物件を高く売るチャンスです。
特に、物件がある地域の相場動向をしっかりと把握し、適切なタイミングで売却に踏み切ることが重要です。
❸ 相場に見合った価格設定を行う
物件を高く売るためには、相場に見合った適正な価格を設定することが欠かせません。
過剰に高い価格設定をすると、買い手がつかず売れ残る可能性が高まるため、価格設定には慎重な判断が求められます。
周辺相場を調査する
売却を成功させるためには、同じエリアの類似物件の売却価格を調査し、それを基準に価格を設定することが大切です。
周辺物件の価格と比較して、競争力のある価格を提示することで、買い手からの注目を集めやすくなります。
価格設定の柔軟性
最初は希望価格で売りに出し、反応を見ながら価格を調整するという方法も有効です。
特に、長期間売却が進まない場合は価格を下げることで、再度の注目を引きやすくなります。
また、仲介業者のアドバイスを受けながら、市場の動向に応じて価格を調整することも、高く売るためのポイントです。
以上のように、リフォーム・リノベーションで物件の価値を高め、売却時期を見極めることでタイミングを活かし、相場に適した価格設定を行うことが、アパートを少しでも高く売るための基本的なステップです。
準備をしっかり行うことで、満足度の高い売却が実現しやすくなります。
手続きと費用・税金
アパート売却には、複数の手続きと費用がかかります。
- 手続き
- 費用
- 税金
❶ 売却手続きの流れ
アパートを売却する際には、複数の手続きを経て売却が完了します。
以下が主な手続きの流れです。
売買契約書の作成
売主と買主が売買条件について合意したら、契約内容を記載した売買契約書を作成し、双方が署名・捺印します。
売買契約書には、売買代金、引き渡し日、条件などが明記されます。
重要事項説明
不動産売買の契約前に、不動産会社は買主に対して「重要事項説明」を行います。
これは、物件の権利関係や用途、法的な制限などについて買主に説明し、安心して契約を結べるようにするためのプロセスです。
登記の変更
物件の所有権を買主に移すため、登記の名義変更が必要です。
この手続きは司法書士に依頼するのが一般的で、登記の変更により正式に物件が買主のものとなります。
引き渡し
契約が完了したら、売主から買主へ物件の引き渡しを行います。
引き渡し前には、物件の確認や鍵の引き渡しが行われます。
❷ 売却時にかかる費用
売却にはさまざまな費用が発生します。
以下は主な費用項目とそれぞれの内容です。
仲介手数料
不動産会社に売却を依頼した場合、仲介手数料が発生します。
一般的に、売買価格の3%+6万円(消費税別)が上限とされています。
仲介手数料の計算方法は以下の通りです。
売買価格 | 仲介手数料の上限 |
~200万円以下 | 売却価格×5% |
200万円超~400万円以下 | 売却価格×4%+2万円 |
400万円超~ | 売却価格×3%+6万円 |
例:1億円の物件を売却した場合
→仲介手数料=1億円×3%+6万=税抜306万円・税込336.6万円(消費税10%)
登記費用
売却時には、所有権移転登記のための費用がかかります。
この費用は登記内容に応じて変動し、登記手続きを司法書士に依頼する場合には司法書士報酬も発生します。
測量費用(必要な場合)
土地や建物の境界線が不明確な場合や、図面が古い場合などには測量が必要です。
測量は専門の土地家屋調査士に依頼し、その費用が発生します。
その他の費用
場合によっては、修繕費やクリーニング費など、引き渡し前に物件の状態を整えるための費用が発生することもあります。
❸ 売却時にかかる税金
アパートを売却して利益が出た場合には、税金がかかります。
以下が主な税金の種類です。
譲渡所得税
売却によって得た利益(譲渡所得)に課される税金です。
譲渡所得は、売却価格から取得費(購入時の費用)や譲渡費用(仲介手数料など)を差し引いた金額で計算されます。
譲渡所得税の税率は保有期間によって異なり、
5年以下の場合は短期譲渡所得として約39%、
5年以上の場合は長期譲渡所得として約20%が適用されます。
住民税
譲渡所得には住民税もかかります。
住民税は譲渡所得に対して別途10%が課されるため、譲渡所得税と合わせた負担額を事前に考慮する必要があります。
印紙税
契約書や領収書などの文書に課される税金です。
不動産売買契約の場合、売主と買主の双方で売買契約書を交わし、その文書に印紙税がかかります。
契約金額によって税額が変わるため、売却価格に応じた計画が必要です。
以下に印紙税額の一覧表を掲載し、より分かりやすく説明します。
契約金額 | 印紙税額(円) |
100万円超〜500万円以下 | 1,000円 |
500万円超〜1,000万円以下 | 5,000円 |
1,000万円超〜5,000万円以下 | 10,000円 |
5,000万円超〜1億円以下 | 30,000円 |
1億円超〜5億円以下 | 60,000円 |
5億円超〜10億円以下 | 100,000円 |
10億円超〜50億円以下 | 200,000円 |
印紙税は正しく納税しないと、将来的に追徴課税が発生する可能性があります。
また、不動産取引では売却金額が大きいため、印紙税も高額になることが多いです。
売却前にかかる費用としてあらかじめ確認しておくと、安心して手続きを進められます。
売却手続き、費用、税金を正確に把握しておくことで、売却後の手取り額を予測しやすくなります。
また、税理士や司法書士、不動産会社と相談しながら進めることで、スムーズに売却を完了させることができるでしょう。
売る以外の方法
売却以外にもアパートを有効活用する方法があります。
- 賃貸として活用
- リースバック
- 共同投資
❶ 賃貸として活用
アパートを賃貸物件として運用することで、毎月の家賃収入を得ることができます。
以下が、賃貸経営を検討する際のポイントです。
安定した収入の確保
賃貸に出すことで、毎月安定した家賃収入を得ることが可能です。
長期的な賃貸契約が結べると、空室リスクが減り、安定収入が期待できます。
資産の価値を維持
売却すると一時的な利益を得られますが、所有して賃貸経営をすることで物件の価値を保ち続けられる可能性があります。
また、定期的にリフォームやメンテナンスを行うことで、物件の老朽化を防ぎ、長く価値を維持できます。
相続対策
賃貸物件を所有していると、相続時の評価額が下がることがあり、節税効果が期待できる場合もあります。
相続を見据えて資産を運用したい場合にも、賃貸経営は一つの選択肢です。
❷ リースバック
リースバックは、物件を売却した後も自分がそのまま住み続けることができる方法です。
まとまった資金が必要なときや、所有権を手放す代わりに住み続けたい場合に有効です。
資金の確保
リースバックを利用することで、物件を売却してまとまった現金を手に入れることができます。
そのため、急な資金が必要なときや資産の現金化をしたい場合に役立ちます。
住み続けられる安心感
物件を売却しても、リースバックによってそのまま住み続けられるので、住環境を変えたくない場合にも適しています。
これは特に、引っ越しや生活環境の変化を避けたい方にとって大きなメリットです。
ライフプランに合わせた選択
将来的に再購入のオプションがあるリースバックも存在します。
生活の変化に応じて再度物件を所有したい場合に検討できる柔軟な方法です。
❸ 共同投資
他の投資家と共同でアパートを運用することで、資金やリスクを分散させながら物件を保有し続けることができます。
リスクの分散
共同投資では、複数の投資家で物件を保有するため、1人でリスクを抱える必要がありません。
たとえば、賃貸経営に伴う空室リスクやメンテナンス費用も分散できるため、経済的負担を軽減できます。
収入の共有
共同運用によって得られる収入も、投資割合に応じて分配されます。
少額の投資で賃貸経営を始められるため、初期費用を抑えつつ、安定した収入が得られるメリットがあります。
物件運営の専門家と連携
不動産の共同投資では、物件運営の専門知識を持つパートナーや会社と連携することが可能です。
特に不動産投資が初めての場合、経験豊富なパートナーと協力することでリスクを管理しやすくなります。
売却を考えるだけでなく、アパートを所有し続けながらも多様な活用方法を検討することで、資産としての価値を最大限に引き出すことが可能です。
それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、ご自身のライフプランや経済状況に合わせて最適な方法を選ぶことが重要です。
まとめ
アパート売却にはさまざまな選択肢と準備が必要です。
まずは売却の流れや費用について理解し、信頼できる相談相手を見つけることが重要です。
状況に応じて、賃貸として活用するなど、売る以外の選択肢も考えてみましょう。
この記事が、アパート売却を検討する皆さんの手助けになることを願っています。
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